映画士この1本!  キングダム・オブ・ヘブン

 このコラムは、映画士が、忖度なしにお勧めできる映画を紹介するものです。新しいものに偏っていたり、興行収入や受賞歴、知名度に左右されずに、一見の価値があると感じる映画をランキングを付けずにご紹介します。


「キングダム・オブ・ヘブン」は、「ナポレオン」のリドリースコット監督作品。12世紀のキリスト教とイスラム教の対立を描いた壮大な歴史スペクタクル。


【ストーリー】

 鍛冶屋の息子であった主人公のバリアン(オーランド・ブルーム)は、ひょんなことから十字軍に加わることになる。時は、第一次十字軍がエルサレムを占領して1世紀が経つ頃であった。キリスト教の十字軍とイスラム教のサラディン軍との間の和平は、危うい均衡の上に成り立っており、ふとしたきっかけでその均衡が崩れる可能性があった。やがて、十字軍側の行為がイスラム教側の怒りを買い、和平の均衡が崩れ始める。主人公のバリアンには、隠された出生上の秘密があり、次第に双方の争いの中で主導的な役割を担うようになり・・・。


 パイレーツオブカリビアン等では三枚目な二枚目を演じていたオーランドブルームだが、本作品では全体を通じてシリアスでクールな役柄を演じている。作品そのものものも、全体的にシリアスでクール、しかし監督の情熱にあふれた内容となっている。俳優陣は、リーアムニーソンやエドワードノートンといった名優が脇を固める。

 監督はイングランド出身でありながら、エルサレムの奪還を狙うサラディンも知的で紳士的に描くことにより、多くの犠牲者を映しながらも双方を崇高なもののために闘うものとして映し出している。映像のイメージは確かに、キングダム・オブ・ヘブン。


 戦闘のシーンは、21世紀の他の洋画歴史ものにはないような壮大なスケールで描かれており、これどうやって撮ったんだろう?まさかCGだよね?という場面も実は、3万人近いエキストラを動員して撮影していたりと、リアルに拘って製作したことが、作品のクオリティに結びついている。


 名匠リドリースコットは、「エイリアン」「ブレードランナー」「プロメテウス」等、SF作品のイメージが強いが、「グラディエーター」や本作品のように2000年以降は、歴史ドラマが多くなり、いずれも名作に仕上げている。


製作:アメリカ他 2005年 

監督:リドリースコット

出演:オーランドブルーム(バリアン)、エヴァグリーン(シビラ)、リーアムニーソン(ゴッドフリー)、エドワードノートン(ボードゥアン4世)、ガッサーンマサウード(サラディン)


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